何かにつけてすぐ「疲れた」と言ってくる人がいます。

 

何でもないような事なのに簡単に「疲れた」と言ってみたり、挙句の果てには何もしていないのに「疲れた」と言い出し始める始末…

 

このような人物は、どうしてそのような事を言うのか?

また、その心理は何なのか?

 

見ていくことにしましょう。

 

疲れた口癖の人の心理

認められたいという思いを持っている

自分を認めてほしいと心の中で思っている人もまた「疲れた」を使います。

 

彼らが使う「疲れた」とは、つまりこういう意味です。

  • 「疲れた(と言えるくらい頑張ったんだから褒めてよ!)」
  • 「疲れた(と言えるほどの努力をしているんだよ俺は…。)」
  • 「疲れた(んだから、これ以上仕事を振らないでくれ…)」

こういったニュアンスで、疲れたを使うのです。

 

本心をストレートに言えない弱気な性格が全面に出た結果とも言えそうですね。

 

こう言う遠まわしな言い回しをする理由は、ただ1つ。

何か心の奥底に、後ろめたい事があるからでしょう。

 

「ストレートに意見を述べて悪く思われたらどうしよう」とか、「何か後ろめたい物を隠している」とか、そういう時にこういった言い回しになるのです。

つまり、疲れたという言葉の裏に真意があり、疲れたという言葉そのものにあまり意味は無いという事です。

 

何かの会話の際に、特定のタイミングで「疲れた」というなら、もしかすると疲れたと言って相手から何か(例えば、休暇とか褒め言葉とか)を引き出そうとしているのかも知れません。

 

下心を見抜く必要があります。

 

ものぐさな性格

ものぐさな性格の持ち主は、「疲れた」という言葉を「おはよう」という朝の挨拶と同じような感覚で使います。

 

要するに、口癖になってしまっているから、疲れたと無意識に連呼してしまうのです。

ものぐさな性格の持ち主は、何をやらせても面倒だな…と、感じてしまう性質の人なのです。

そして、面倒だと感じる気持ちから生じる行動は、総じて「疲れる」のです。

 

この面倒くさがりな人物は、あなたの横に居るだけで常に「疲れた」と言い続けます。

疲れたという言葉に深いメッセージは何も含まれていません。

ただ、何となく疲れたと言いたいだけなのです。

 

ですから、貴方を無意識に疲れた気分にさせてくれます。

人によってはそういう言い回しを連呼されただけで、何とも嫌な気分にさせられるでしょう。

 

あともう1つ。

このものぐさな人は、飲み会の話や、外食の話や、趣味の話を振るともれなく目を光らせてきます。

疲れたとはなんだのか?と問いただしたくなる程に、です。

口癖で無意識に疲れたと言っており、深い意味は無いのですから、本質的にはあまり疲れていないのでしょう。

 

言葉で、あなたを疲れた気分にさせらてくるのですから、あまり付き合いたい友人だとは言えませんね。

 

本当に疲れ切ってしまっている。

気力もなく、顔も青ざめているような人が「疲れた」と言っているなら”額面通り”疲れています。

半分は、本音を語る意味で、もう半分はSOSを発信する意味を込めて疲れたと言ってくるのです。

 

見極めは簡単で、過去と今を比較して様子がどう変わったか見る事です。

貴方の同僚が、最近覇気が無くなり、更になんだかふらふらとしていたり、不安そうな顔をずっとしていたとしましょう。

そんな折に、「疲れた」と漏らしたのなら、その友人は本気で疲れています。

 

大抵の人間は、心か体、いずれかが大丈夫なら何でも無理をする事が可能ですが、心も体もガタガタになってしまったら、あらゆる人間は動けなくなります。

相手の、過去と今の様子を見比べて本当のSOSだと解ったなら、相談に乗るとか、場合によっては病院を紹介する等して、相手を回復させる路線へと誘導する事が大事になります。

 

相手の「疲れた」には、どう受け答えすればいいのか?症状別対処法

では、「疲れた」を連呼してくるような人には、どのように立ち回ればいいのでしょうか?

 

相手に問題があればあえて見てみぬフリをする

相手がものぐさなタイプの人間で、口癖として疲れたを連呼してくる場合、見て見ぬふりが有効ですね。

「ふーん」とか、「へぇ」と言ったあっけない返し方で、会話のキャッチボールをそもそもスタートさせないというのが大事です。

また別の言い方をすれば、見て見ぬふりをして「疲れた」に逐一反応しないという事です。

 

「疲れた。疲れた。」と、連呼する人は、仕事以外の部分で疲れるような事を平気でやっています。

自己管理が出来ていないせいで、疲れが良く取れていない事が多いという訳なのです。

 

そんな”疲れた人”に、「どうしたの?」と聞こうものなら、愚痴のオンパレードが始まります。

相手は反応を返す事で、自分の疲れでしたり、心の重みを他人に共有するかのような話を持ち掛けて来る事でしょう。

そうなると、疲れた話を延々とされてしまうという事態が起きて来るのです。

 

そうならない為にも、そういう相手を見て見ぬふりをし、自分にダメージが来ないように取り計らっていくことが大事になります。

これは、相手の不幸や、疲れた空気のおすそ分けを、シャットアウトするという事です。

 

理解を示す

相手が、”認められたい”という思いを持ってあなたに相談を持ち掛けてきたなら、理解を示して相手の気持ちを解ってあげる事は手だと考えます。

「なるほど」「そういう気持ちなんだね…。」と、理解を示す事が大事になって来るという事です。

答えだけパッと与えるような事というのは、相手の欲求とズレています。

 

相手は認めてほしいという思いで、精いっぱいな精神状態にありますので、解決策を提示するという訳ではなく、ただ純粋に受け止めて上げるのといいのです。

 

何せ相手は、漠然と自分を受け入れられたいと感じた末に「疲れた」という言葉を使っている訳で、また、「疲れた」という言葉を通じて自分の心の中の気持ちの揺れ動きを晴らそうとしているのです。

なので、解決策の提示というのはなんとも筋違いな話になってしまう訳です。

 

「うんうん。なるほどね。」とか、「なるほど。そう言う気持ちだったのね。」と、理解を示して相手の「疲れた」をただキャッチする事が大事です。

 

相手を受け入れて上げて、しかるべき所に相談を持ち掛ける

疲れたと言ってきた人の、近況と過去を見比べて、明らかに様子がおかしいと感じたなら、まずちゃんと話を聞いてあげると良いでしょう。

その人の気持ちは、悪い意味ではちきれかかっている時、人は人に助けを求めます。

大きくない小さな悩みはは大抵、1回~数回の相談で話に片が付きますし、そうでなければ自己完結してしまうものです。

 

話を聞いたうえで、相手が気持ちを理解できたならそれでOKでしょう。

 

ですが、その後も相変わらず様子がおかしいと感じたなら、しかるべき場所に相談したほうが良いでしょう。

これは、心理カウンセラー等に、相談するように持ち掛けるという事です。

 

まとめ

疲れたを連呼されてもいい気持にはなれません。

言葉には気分を左右させる大きな力がありますが、それを悪い方に使われたら自分の気分も悪くなります。

疲れたと言ってくるシチュエーションや動機によって対処法はだいぶ違ってきますが、様子を見て、相手への反応を使い分けると良いでしょう。

 

また、人のふり見て我がふり直せということわざが示す通り、自分はそうしてしまっていないかどうか再確認すると良いかもしれませんね。

 

以上、「疲れた」という人の心理と対策でした。