友人や同僚との会話の中で「ここだけの話」というキーワードをよく耳にする。
稀にしか言わないならまだしも、何度も「ここだけの話」を連呼する人は。一体何を考えているのか、気になりませんか?
答えとしては、
- 親しくなりたいという焦り
- 承認欲求を満たしたいという思い
この2つが、”ここだけの話”を誘発していると考えています。
では心理的にどうなっているのか、詳しくその内情に迫っていきましょう。
「ここだけの話」は、その人と親しくなりたいという思いの現れ。
ここだけの話を連呼する心理の1つは、その人と親しくなりたいという思いが原因の1つです。
返報性の原理
人間には、返報性の原理という心理的な性質があります。
これは、「何かを施されたら返したくなる」という性質です。
また、「ここだけの話」には相手に対する「信頼」「特別視」というニュアンスも感じられるものです。
この性質を使い、”ここだけの特別な話”を相手に語る事で自分をよく見てもらおうと考える訳です。
特別な2人という関係を醸し出す
また、別の視点から見ると、秘密の情報を共有しあう2人…と言う関係は”仲のいい親密な2人”を演出する事が出来ます。
また、話す内容が自分の事なら、自己開示をする事になるので相手の緊張や警戒心を解く事にも繋がります。
その結果的に自分に心を開いてくれやすくもなりますね。
それを狙っての「ここだけの話」なのかもしれません。
「ここだけの話」を連呼するなら承認欲求が強い証拠
「ここだけの話」を連呼するもう1つの理由は、自己承認欲求です。
認められたいという思い
認められたいという思いが強過ぎる結果、「ここだけの話」という自分しかしらない優越的な情報をエサに、自分の価値を高めようとしているのです。
いざ話を伺ってみたら全然特別でもなんでもない話であったり、既にある話を過度に盛ったりした話であったりと良い情報とは言い難いものが言い渡されます。
この話のミソは、言うなれば自分本位な、情報発信をしている事と言えますね。
自分の評価を高めたいが為に、”ここだけの話”をしている…。
これでは聞き手にとって利益のある話ではないですし、心証を操作されていると感じても仕方がありません。
注意を引く
また、注意を引く為に「ここだけの話」をしてしまっている事もある。
もはやここだけな話でもなんでもない。
ここだけの話には、優越感を醸し出す効果もある。
「自分だけ知っている特別な情報を貴方に提供します」というニュアンスなので、優位性を感じてしまうという訳です。
どうであれ、健全な思いから出て来るキーワードではない事は間違いないですね。
まとめ
- 親しくなりたいという焦りが「ここだけの話」を誘発している。
- 承認欲求を満たしたいが為に「ここだけの話」をする事もあり。
ですね。
自分主体になり過ぎている、いわば自己中心的な原動力からこの言葉が出ている事が解りますね。
親しくなりたい欲求でも、承認欲求でも「自然な自分のままではいけない」という思いが出発点になってしまっていますね。
作為的に小手先のテクニックを使ってでも人間関係を築こうというニュアンスを感じます。
これでは健全な人間関係とは程遠いです。
そういう人を見かけたら、素の自分に自信がないと見て良いでしょう。
「ここだけの話」を真に受けるのではなく、不安な相手の気持ちを受け止めるつもりで聞き流すのが良いといういう事です。