いい人と聞いて、どんな人物を思い浮かべるでしょうか?

 

何でも言う事を聞いてくれる人。

自分にムチ打って第三者の誘いを受ける人。

誰かのお願いを断れない人…

 

色々なタイプが居るかと思います。

 

今回は、そんな「いい人」ないし「いい人過ぎる人」はどんな人であるのか?

また、いい人すぎる自分をどうすればいいのか?

その特徴や心理等に答えていこうかと思います。

 

下部目次から、自分が見たい項目へ飛んでいただければと思います。

 

いい人の特徴・心理とは何?

まず最初は、いい人の特徴・心理についてですね。

 

嫌々いい人ぶっている

いい人の心理に、いい人ぶっているという面が上げられます。

 

例えば「嫌われたくない」という思いが、いい人を演じさせてしま要因の1つと言えますね。

他人の評価や目をとても大事にしていますから、どうしてもそういう行動に出てしまうのでしょう。

 

例えば仕事の同僚と会話している時なら、「この書類お願いね!」と頼まれようものなら、自分に無理を言わせてでも「はい、やります」と答えてしまうのです。

これは、いい人側の心のうちで「仕事を断って、相手に嫌われたらどうしよう…」と不安になっている事が原因であったりしますね。

 

無理を通してしまいますから、受ける側は心理的・肉体的に無理な負担がかかってしまう事が多くなります。

 

詐欺師的な意識がある

別のパターンとして、「他人を利用しようと考えている」なんてパターンも存在しています。

他人を利用すれば、自分が利益に預かれるからこそ、いい人を演じて相手のスキを伺っているという訳です。

 

凄まじくしたたかですよね。

 

こういう人を見抜くのは実の所そんなに難しくありません。

過去の遍歴を見ればいいのです。

人間の行動なんて、数年単位でコロコロ変わりません。

現在やましい事をしている場合、過去もよろしくない事をしている可能性は高いですから、過去を掘ってみるのです。

 

もし過去を掘り返してみて怨嗟の声が聞こえてくるなら…

一応疑ってかかっても良いのではないでしょうか?

 

受け入れられたいと思っている。

人間は誰しも、受け入れられたいと感じる生き物です。

 

ただこれが余りに度が過ぎると、人間関係に大きく影響が出てきます。

自分の思いを押し殺して、受け入れられるべく「いい人」を演じてしまいます。

 

例えば、

  • 無視されたくない
  • 自分の存在を受け入れてほしい
  • 自分を理解してほしい

こういった思いを持っている場合、反応の1つとしていい人を演じる結果になってしまいます。

 

どうであれ、健全とはちょっとズレた人間関係が出来上がるのではないでしょうか?

これらは、受け入れられないのではないか?という恐怖から逃れる為の行動です。

 

自然な人間の感情を表現できている訳ではないのですから、不健全な部類ですよね?

 

こういった行動をとる原因の1つに、幼少期のトラウマがかかわっている事が多いです。

幼少期に親の不安定さに振り回された子供は、その親の不安定さを穴埋めすべく、自分の気持ちを押し殺して親をなだめる役に回ったりする事が多々あります。

 

詐欺に引っかかりやすい!?

通説の1つに、いい人は、詐欺に引っかかりやすいという話がよくあがります。

 

額面通り、「詐欺にひっかかりやすい」というのは本当でしょうか?

僕は違うと考えます。

 

まず、詐欺に引っかかりやすい人というのは

  • 権威主義的な性格
  • 他人に流されやすい性格
  • 上昇志向が強い
  • 自尊心が弱い

といった性質があります。

 

いい人というのは、自分の評価を守る為の・保身の為の行動というほうが正しいと考えていますから、詐欺への引っかかりやすさとはまた別物だと思うのです。

 

ただ、友人などから「○○に加入して!」とせがまれたりだとか、あるいは、「これを買ってくれなければ友達じゃない!」と言われたなら、「悪く思われたらどうしよう…」と考えて、内心「詐欺ではないか?」と感じながらも引っかかりに行ってしまう事は十分にあり得ます。

 

いい人と詐欺への引っかかりやすさは、”条件による”という事ですね。

 

いい人を卒業する為にはどうすればいい?

さてこの項目では、いい人を卒業する為にはどうすればよいか?について述べていこうかと思います。

 

いい人どまりな人が、いい人を辞める為にはどうすればいい?

いい人どまりだと自分で感じてしまう人は、まず他人は思いの他、良い評価をしてくれていないという事に気づくと良いでしょう。

 

それまではいい人を演じる事で、自分を守ってきていました。

ですが、第三者はそのいい人ぶる感じを敏感に感じ取ります。

その結果どうなるかと言えば、相手の評価は「良くないし、悪くもない」という微妙な物へとなってしまうのです。

 

受け側の心境としては、

「彼は、無理をしているなぁ…」

「自分を押し殺していずれ爆発しそう…」

最悪は、

「心に闇を抱えていそう…」

なんて、思われているかも知れませんよね。

 

自分の事は、自分より他人から見た方がよく解るものです。

 

自分を押し殺している感じは、案外すぐに解られます。

 

当の本人は、自分の評価を良くしたいという一心でいい人を演じますが、他人にはいい人という評価にはならないという訳です。

 

これは、自分の心労に対して、効果が薄すぎると言えますし、不健全です。

 

他人と自分は対等であるべき。

まず大前提として、他人と自分は対等であるべきです。

 

自分はいい人を演じる事で、相手の評価を上げようとする行為は不釣り合いな行動です。

相手に自分を合わせて、相手は自由に振る舞うという体制になっているのですから。

 

なので、自分が嫌だと思ったら、素直に嫌と表現をする。

自分が良いと思ったら、素直に良いと表現するのが対等と言えます。

 

相手も自分も、自分の気持ちを正直に言い会える仲が、対等と言えますね。

 

 

少しずつ自信を身に付ける。

少しずつでいいですから、自信を身に付けてちょっとやそこらでは揺らぐ事の無い心を身に付けることで、無理のあるいい人ではなくなっていきます。

 

幾つか自信を付けるテクニックがあります。

1つは、小さな成功体験を積み重ねる事です。

 

何かを成し遂げる、本を1冊読み切る、1日1回マラソンをする。

こんな簡単な事で構いませんから、やってみるんです。

 

小さな成功が何回も重なれば、いずれは大きな自信へと繋がってくれます。

 

 

どんな行動でも最初の1歩は怖いです。

ですが、一歩動き出してしまえば案外どうと言う事は無いですから、是非小さな習慣をやってみてください。

 

積極性を身に付ける。

「自分は、いいよ。好きな物を選んで」

「なんでもいい」

「どれでもいい」

「そっちに合わせる」

 

こういった言葉は、相手に合わせる為の行為と言えます。

そして、内心ではいい人に見られたいが為の行動の1つです。

 

ここをちょっと手入れすれば、能動さが出るようになります。

簡単な事です。

 

自分で建てた予定で、何か事を進めてみればいいのです。

会社のプロジェクト・誕生日会、こういった大きなものが怖いなら、

会社の飲み会・彼女とのデート、こういった個人的な小さな所からやってみましょう。

 

能動的に予定を立ててみるだけでも、「自分の力で、周囲を引っ張る事が出来るんだ!」と自信を身に付ける事へと繋がります。

 

 

「いい人」を辞めても、結局「いい人」の評価のままである。

所で、いい人を辞めると相手はどんな評価を下すのでしょうか?

 

僕は、「自分も大事にする優しい人」だと考えます。

 

自分も大事に出来ないようでは、他人も大事に出来ません。

いい人を演じ続けると、自分勝手な人を赦せなくなる傾向も出ます。

「(自分はこんなに抑えているのに)あの人は自分勝手だ!」と、妙な正義を振り回します。

 

ですが、いい人を辞める事で、「相手も自分を表現してもいい」と感じられるようになります。

結果、

  • 心の広い人
  • 自分も大事にしている人

という評価に繋がります。

 

そして、もとよりいい人を演じ続けてきた人は、相手がどう言ったら、どう反応するのか理解できていると思います。

神経を使いづづけてきていますからね。

 

なので、いい人を降りても相手の気持ちは理解できているはずです。

 

保身の為の「いい人」で無くなるだけで、本質は相手への配慮のある人であり続けます。

 

 

いい人ぶるのに「疲れた」と感じている人は多い!?

いい人を演じ続けるのは疲れます。

 

理由は簡単です。

素直な自分を押し殺して、別の自分を前面に出してしまっているからです。

 

この状態は、心に違和感が残ります。

そしてこれを延々とやり続ければ、いずれ疲れ果てます。

 

 

だから、自分を表現しても良いのです。

嫌なら、嫌。

好きなら、好き。

楽しいなら、楽しい。

つまらないなら、つまらない。

と、言うべきです。

 

相手を尊重し合える人間関係なら、受け止めてくれるはずです。

片務的に、「お前は俺の要望に応え続けよ」と考える人間は受け止められません。

 

そういう人とは、関係を清算しないと、お互いの為になりません。

 

つまり、対等な人間関係を築く為に、自分を表現するのです。

自分を押し殺す”いい人”ではなく、お互いを尊重する人に変化するという事です。

 

 

上記でも触れましたが、

“いい人”を辞めたところで、結局”いい人”になります。

元より相手に合わせる為にいい人を演じてきていますから、相手の気持ちを理解できているはずです。

 

“相手の気持ちを理解できる”という要素に、”自分を押し殺してでも評価を得る”という考え方が載るから問題なのです。

そこから”自分を押し殺してでも評価を得る”を取り除いたら、残るのは、”相手の気持ちを理解できる”という要素だけです。

 

健全な人間関係の為にも、自分に正直になる事を優先してみてはいかがでしょう?

 

いい人ぶる人は、逆に嫌われる。

いい人ぶる人は逆に嫌われます。

 

他人が他人を見る時の方が、自分で自分を見るよりはっきりと物を見れるからです。

 

いい人ぶると、相手は

「あっ、無理してる」と、見抜きます。

 

そうなると相手は、健全な人間関係を築こうとするのではなくて、配慮がちな、違和感のある、心にしこりのある人間関係にならざるを得なくなります。

 

居心地が悪いのです。

これは相手にとって、不快な気持ちを呼び起こします。

 

なら、自己表現はした方が良いです。

素直な自分を表現できる人間関係を、構築できた方がより自然で健全です。

 

 

まとめ

いい人の特徴や心理は、

  • 嫌々いい人ぶっている
  • 受け入れられたいという思いもある
  • 詐欺師的な人もいい人ぶる事がある
  • 詐欺に引っかかりやすいという訳ではない

いい人を卒業する為には、

  • 他人と自分は対等であるべきと心得る
  • 自信を少しずつ付けていく
  • 身近な所から積極性を付けていく
  • いい人の本質は、やっぱりいい人だから安心して自分を表現する

ですね。

 

いい人と感じるあの人は、実は自己評価が悪くなる事を恐れる一心でそうしているという事がわかりましたね。

そして、いい人を辞めるには、自信をつけ、自分を表現する事が大事と述べさせていただきました。

参考になれば幸いです。